2022年9月にようやっと『ミッキーのマジカルミュージックワールド』を1階席で鑑賞することができました。
※2021年10月に初めて観た時は2階席でショーにイマイチ入り込めなかったんですけど、今回は1階席(前から10列目)を確保
ショーをガッツリ観ることができた記念ってことで(しかも抽選も当てて2回も観れたってことで)、いまさら感はありますがショーを観て「すごいな」と思ったことや「ここはもうちょっと頑張ってほしかったな」って思ったことをまとめておこうと思います。
『ミッキーのマジカルミュージックワールド』を観た感想
よかったところ
館内の音楽がいい!
ファンタジーランド・フォレストシアター内の音楽がいいなーって思いました。あの笛の音色がシアターのウッディな内装とよくマッチしていて、むっちゃよかった。
LEDライトがキレイ!
んで、モクモクっとスモークが焚かれてショーがはじまるわけですが、最新の設備が使われているだけあって見た目が鮮やかですごくキレイ。
特にBe Our Guestのシーンで上からぶら下がっている剣みたいな形のLEDライトがむっちゃキレイでした(伝わってほしい)。
スモークがいい味出してる!
あとBe Our Guestのシーンで感動したのがライティング。
モクモクっと炊かれたスモークのおかげで、ライティングの光線がすごくはっきり見えるんですよ。ほんとにアニメのようなライティングになってて「スモークはこのために炊いたのか〜なるほどー」ってえらい感動しました。
アクロバティックなパフォーマンス
美女と野獣のBe Our Guestで華々しくオープニングを飾った後は、ジャングル・ブックのI WANNA BE LIKE YOUのシーン。
「またジャングルかい!ワンマンっぽいな!ショーの2番手はジャングルって決まってるの?なんかそういう契約でもあるの?ここ(ワンマンみたいに)眠くなるパートじゃない?」とか思っちゃって、僕の意地悪さが一気に炸裂してしまったのですが(笑)、
次のHAKUNA MATATAのシーンでのアクロバティックなパフォーマンスに感動。ワンマンよりレベルアップしとるやん!っていう。
まあディズニーシーのハンガーステージでやってたミスティックリズムのパフォーマンスには劣るけど、目を引くアクロバティックな演出ってやっぱりいいですよね。美女と野獣のシーンでつかんだ心をギュッとつかみ続けられた感じで、ますます引き込まれました。
プリンセスのシーン
そしてショー前半のクライマックスのプリンセスのシーン。これが本当にすごかった。
奥行きを感じる舞台装飾に、キラキラとした星空の背景。視覚的にむっちゃ美しい。やばい!情報量がむちゃくちゃ多くて見飽きることがありませんでした。
しかもシンデレラ、ジャスミン、ラプンツェルのミックスソングがすごかった。さすがディズニーって感じ。こうやって音楽を融合するの本当に得意ですよね、ディズニーって。
アナハイムでやってたミッキー・アンド・ザ・マジカル・マップにも似たようなシーンがありました(しかも生歌)。
マジカルミュージックワールドはさらに舞台装置が豪華になっていて、技術・ショーの見せ方の進歩を感じました。ほんとすごかった。このシーンで感動しない人いるんですか?って感じ。
その後はプーさんやアナ雪のエルサ、ズートピアのジュディのようなキャッチーなキャラクターを出して間をつなぎ、、、(←裏で必死に舞台装置を入れ替えている)
迫力あるヴィランズパート
いよいよヴィランズパート。これもすごかった。
有機EL(←たぶん)を使った船の帆のスクリーン。最新の技術だなーって感じ。リトル・マーメイドのアースラをリアルに登場させるのは難しいから映像でご出演いただいた…って感じではありましたが、映像がキレイでビックリしました。
そしてその後の海賊のパフォーマンスが大迫力。船がグルングルン回るので、ショーに立体感が出ててすごかった。
奥行きがあるショー
こんな感じで、マジカルミュージックワールドのショーは舞台の中央部に回転装置があって舞台装置をグルングルン回すことができるのがすごいんですよ。
まあ別にマジカルミュージックワールドで初めて取り入れられた技術ってわけじゃなくて、劇団四季のショーとかでも昔から見られる「よくあるやつ」ではあります。でも、この装置のおかげでショーに奥行きが出て、ディズニーが手がけるショーがさらにレベルアップした感じ。
奥行きがあって上から眺めるのにも意味が生まれたので、2階席ならではの楽しみ方ができるってのも優しい。2階席が明確なハズレ席じゃなくなったわけです(僕は1階席の方が好き)。
拡張現実を使った演出
そして最後のシーンに突入する直前に、透明のでかいスクリーンがスルスルスルっと降りてきて、なんとアナログとデジタルを融合させた演出が行われます。キャラクターの動きに合わせて、スクリーンに映像が投影されるんですよ。これが新しかった。
ってな感じで、マジカルミュージックワールドはものすごくたくさんの工夫が施されたむっちゃお金がかかっているショーです。すごかった。
でも「神ショー」とは言えないよなーとも思いました。気になったところが何個かあって、そのうちの一つが結構致命的だなって思ったからです。
気になったところ
スクリーンがブサイク
すごいなと思った拡張現実を使った演出(キャラの動きとスクリーンに投影された映像のシンクロ)の部分で気になったのが、スクリーンが下りてくるところのブサイクさ。
特に観客の視線をコントロールすることなく(=よそ見をさせるわけではなく)、突如下りてくるスクリーン。「うわー、なんかスクリーンが下りてきたなー」って急に現実感を感じてしまうんですよ。
しかもスルスルスルって下りてくるスクリーンの下部に黒い線が入っているので、いかにも舞台装置だなって感じ。
スクリーンがバカでかいので、視線をコントロールして観客によそ見させているうちにスクリーンを下ろしておく…っていう芸当ができなかったんだと思いますし、スクリーンにシワができないようにするために黒い骨組みを下部に入れざるをえなかったんだとは思いますが、、、すっっっごく気になりました。
このショーでやりたいこと(=デジタルとアナログの融合)をやるために払った犠牲が大きすぎたと思います。「うおー拡張現実だ!すごいー」って思うと同時に「急にスクリーンきたこれ」って冷めている自分もいたという。
しかもこの演出が終わったらすぐにスクリーンが上がっていくんですよ。なので、どうしても「このスクリーン(演出)って本当に必要だったの?」って疑問に思わざるを得ませんでした。演出家がやりたいことをやってバランスを欠いてしまった感。
いっそスクリーンを下ろしたまま、バチバチに映像を投影しながらフィナーレを迎えるとかしてもよかったかもしれません。スクリーンが下りているとちょっとボヤけるので、さすがに冒険すぎる感じもするけど…。
最後の盛り上がりが足りない
そして僕が致命的だなと思ったのが最後のシーン。盛り上がりが足らんです。
ミニーの変身(速着替え)は良かったと思うんです。でも、だったらミッキーも同じことをやってほしかった。衣装の構造上、ミッキーで同じことをするのは難しかったんだろうけど。
結局のところ、一番盛り上げたいゴールデンミッキーの登場(ミッキーの再登場)の部分でイマイチ盛り上がらないんですよね。「あ、キャラが入れ替わったな」感が、変身したミニーのおかげで際立ってしまうというか。
で、その後のダンスもイマイチ盛り上がらない。ショーに登場した人たちが大集合して人数的には華やかなんですけど、ビッグ・バンド・ビートのミッキーのドラム(+ミラーボールの輝き)のような華やかさや、ワンマンの金ピカのカーテンみたいなキラキラ感がないんです。
ミッキーのマジカルミュージックワールドの最大の(そして致命的な)弱点は、「最後が最も盛り上がる構成になっていない」っていうところだと思います。最初の美女と野獣のシーン、前半のクライマックスのプリンセスのシーン、そしてラストのシーンがすべて並列になっているというか。なんならプリンセスのシーンが一番盛り上がるシーンなんじゃないかなとすら思います。
って感じで最後にちょっと尻すぼみで終わってしまうので、ショーが終わった後に「なんか物足りなかったな」って感じてしまうんですよ。最後の最後に超盛り上がる演出を入れることはできなかったんですかね…?最後以外の部分が本当にすばらしいだけに、本当にもったいないショーだなと思いました。
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